場 所:太田市社会教育総合センター
開 催:平成30年 4月 8日(日)
最優秀句「フライパンひとつで虎を飼い馴らす」青森県 北山 まみどり
(選句について)
特別課題を除く、第一部及び第二部の三才句四十五句から、さらに第一部及び第二部の両選者より五句ずつ選出し、最も多数の支持を得た句を最優秀句とする。
特撰句
題 | 選 者 | 特 撰 句 | 府県名 | 雅 号 |
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音 | 田中寿々夢 | 半音のずれは承知でいる夫婦 | 埼 玉 | 志村 宇一 |
命とや静かに手繰る水の音 | 埼 玉 | 織田 和子 | ||
深呼吸命の音を確かめる | 東 京 | 上村 脩 | ||
奥 | 横田 朝子 | 部屋の奥覗く西日に癒される | 埼 玉 | 宮澤 古登 |
胸の奥面影宿す母の笑み | 埼 玉 | 篠原 ゆみ | ||
歿き母の思慕立ち切れぬ胸の奥 | 東 京 | 大野 征子 | ||
炭 | 荻原美和子 | 石炭も地球の敵に名を連ね | 埼 玉 | 栁田 二郎 |
夜語りへ帰したくない炭を足す | 栃 木 | 福田 恒産 | ||
丁寧に炭つぎ足して子を諭す | 東 京 | 上村 脩 | ||
美 | 西潟賢一郎 | 金・風美しい・聞きあきる | 千 葉 | 米島 暁子 |
逆風へ男の美学誇張する | 東 京 | 上村 脩 | ||
四季を盛る子桴に四季が美しい | 群 馬 | 三村 悦子 | ||
刀 | 中西 隆雄 | 竹刀振る心の迷い晴れるまで | 東 京 | 大野 征子 |
酌量の余地峰打ちが温かい | 埼 玉 | 栗原 洋子 | ||
帯刀の相撲行司にある覚悟 | 群 馬 | 金井 初江 | ||
師 | 國嶋 武 | 師の支え忘れませんと花吹雪 | 埼 玉 | 志村 宇一 |
生きる術母の日記を胸に抱く | 埼 玉 | 篠原 ゆみ | ||
人間のいろは教えてくれた父母 | 栃 木 | 三浦千さと | ||
火 | 竹本瓢太郎 | 残り火を抱き百歳の薄化粧 | 埼 玉 | 篠原 ゆみ |
農に生き米ひと粒に命の火 | 千 葉 | 米島 暁子 | ||
一瞬に聖火はこころ結びつけ | 群 馬 | 三村 悦子 | ||
楽 | てじま晩秋 | 夕飯が楽しかったらそれでいい | 群 馬 | 野口らいら |
人生の或る時からの後生楽 | 埼 玉 | 願法みつる | ||
ゴメンネが言えて気持が楽になる | 茨 城 | 福士 哲夫 | ||
虎 | 岡崎 守 | 虎の威を借りて孤独を深くする | 鹿児島 | 前田 一天 |
サーカスの虎喝采に淋しい瞳 | 熊 本 | 森永可恵子 | ||
檻の虎原野を走る夢を見る | 千 葉 | 大戸 和興 | ||
虎 | 大野 風柳 | だいじょうぶ屏風の虎は出られない | 茨 城 | 岡本 恵 |
戦うと決め虎の尾を確と踏む | 東 京 | 上村 脩 | ||
沢山の涙を飲んだ虎笑う | 兵 庫 | 東馬場美和子 | ||
虎 | 雫石 隆子 | トラオトラトラハワイの時計戻らない | 熊 本 | 光本 照夫 |
虎の子を無情な詐欺がさらってく | 群 馬 | 亀山夕樹子 | ||
虎は皮私は何を残せるか | 新 潟 | 長井 和子 | ||
虎 | 久保田半蔵門 | 因習を五黄の虎の嫁が替え | 栃 木 | 後藤美弥子 |
大虎を猫に仕上げる膝まくら | 茨 城 | 片野 晃一 | ||
山月記俺も立派な虎と化す | 埼 玉 | 齋藤 弘美 | ||
虎 | 森中惠美子 | 虎の威は要らぬ真っ赤な曼珠沙華 | 愛 媛 | 山内 郁代 |
日曜日朝から虎が家にいる | 栃 木 | 岩下 佳司 | ||
虎の皮破り虎より虎らしい | 栃 木 | 安井 貴子 | ||
虎 | 本田 智彦 | 虎の子の叫び聞こえる低金利 | 埼 玉 | 篠原 ゆみ |
虎の威を借りた言葉だ妥協せぬ | 愛 媛 | 月原つくし | ||
裏技もこつも秘伝の虎の巻 | 埼 玉 | 野平光太郎 | ||
虎 | 井原みつ子 | フライパンひとつで虎を飼い馴らす | 青 森 | 北山まみどり |
虎の尾を踏んで天下の覇者となる | 埼 玉 | 福田 清 | ||
男たり虎の総てに憧れる | 神奈川 | 堀井 勉 | ||
虎 | 平田 朝子 | 抱き心地良くて虎の子はなせない | 兵 庫 | 古橋 茂子 |
虎退治清正地震には勝てず | 東 京 | 佐藤 晴江 | ||
世渡りの頭脳に飾る虎の巻 | 茨 城 | 岡 さくら |