場 所:太田市社会教育総合センター
開 催:平成27年11月28日(土)
最優秀句「千回のノック心の窓が開き」埼玉県 青鹿 一秋
(選句について)
全国十六名の選者により決定いたしました。
特撰句
題 | 選 者 | 特 撰 句 | 府県名 | 雅 号 |
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焼く | 梶尾正二 田中寿々夢代選 | フライパン愛の嫉妬を焼き上げる | 埼 玉 | 加賀谷日和 |
焼き餅を焼いた分だけ惚れ直す | 埼 玉 | 深堀 秀子 | ||
嫉妬心あらぬ噂の種をまき | 埼 玉 | 深堀 秀子 | ||
岸 | 三村 悦子 | メルヘンを護岸工事が塗り込める | 埼 玉 | 守屋不二夫 |
向こう岸めざし退路の岸は断つ | 埼 玉 | 国嶋 武 | ||
子の育ち父母は別れの岸に立つ | 埼 玉 | 国嶋 武 | ||
空 | 荻原美和子 | 空間の美に生き方を教えられ | 栃 木 | 小曽根光秀 |
政権の空念仏を聞かされる | 群 馬 | 稲辺準一郎 | ||
蟠り捨てて眩しい空の色 | 東 京 | 上村 脩 | ||
場 | 竹田 光柳 | 場数踏む度に据わってくる度胸 | 群 馬 | 関口カツ子 |
幾つもの修羅場を踏んで仏の眼 | 埼 玉 | 織田 和子 | ||
土壇場に立つとアイデア湧く不思議 | 群 馬 | 広田 悦子 | ||
脳 | 荻原 鹿声 | スマホ駆使脳の退化を遅らせる | 群 馬 | 広田 悦子 |
空っぽの脳風船を膨らます | 埼 玉 | 若月 葉 | ||
想い出を綺麗な色で塗りかえる | 栃 木 | 安井 貴子 | ||
窓 | てじま晩秋 | 千回のノック心の窓が開き | 埼 玉 | 青鹿 一秋 |
裏街の闇裏窓のミステリー | 埼 玉 | 亀井 哲 | ||
風入れて空間再起今日が来た | 群 馬 | 野口らいら | ||
地図 | 竹本瓢太郎 | いい人でいたくて白い地図を持つ | 栃 木 | 吉原 一典 |
世界地図神の教えが食い違い | 栃 木 | 篠原あきら | ||
四島を赤く塗りたい日本地図 | 群 馬 | 松井 賢一 | ||
味 | 東 西南北 | 味の無い会話誰かが耐えている | 埼 玉 | 若月 葉 |
完熟のメロン私もお年頃 | 埼 玉 | 木崎 栄昇 | ||
人間の味に酔ってる縄のれん | 埼 玉 | 織田 和子 | ||
取る | 岡崎 守 | 不条理へ刃向かう雑魚がペンを取る | 長 野 | 堀田 毅 |
一ミリのいじめ摘み取る引っこ抜く | 岐 阜 | 草野 稔 | ||
母看取るレタス一枚剥くように | 福 島 | 中野 敦子 | ||
取る | 大野 風柳 | 銃だけは取りたくないななァポチよ | 岡 山 | 船越 洋行 |
満点を取ってぷつんと切れた糸 | 和歌山 | 三枝眞智子 | ||
取り合いをやめれば広い海になる | 埼 玉 | 青鹿 一秋 | ||
取る | 津田 暹 | 満点を取って明日が怖くなる | 石 川 | 宮田喜美子 |
デジタルが僕の長所を奪い取る | 長 崎 | 平井 義雄 | ||
取り合いをやめれば広い海になる | 埼 玉 | 青鹿 一秋 | ||
取る | 小島 蘭幸 | 責任を取ってばかりの影法師 | 青 森 | 碧井 渓翠 |
肩書が取れて無限の青へ翔ぶ | 長 野 | 堀田 毅 | ||
母の手を取って楽しい過去に会う | 埼 玉 | 花道 歌子 | ||
取る | 森中惠美子 | 責任は誰も取らない民主主義 | 広 島 | 鴨田 昭紀 |
天下取るつもりで今朝のスクワット | 佐 賀 | 真島美智子 | ||
手に取れば未来が見える本に会い | 埼 玉 | 三田地輝憶 | ||
取る | 本田 智彦 | 普段着になって本音を取り戻す | 栃 木 | 後藤美弥子 |
手を取って取られて進む茨道 | 群 馬 | 大川 光一 | ||
どちらかを取れと覚悟を試される | 栃 木 | 大橋 芳明 | ||
取る | 平山 繁夫 | あの時の指紋は確か拭き取った | 石 川 | 藤村 容子 |
その日まで母へ看取りの粥を炊く | 宮 崎 | 黒木せつよ | ||
いつの日か自分に向かう銃を取る | 茨 城 | 樫村 日華 | ||
取る | 平田 朝子 | 結局は君の心がどう取るか | 高 知 | 森本 幸夫 |
百点を取ると疑われてしまう | 熊 本 | 中原たかお | ||
取り合った母に兄弟寄りつかず | 群 馬 | 松井 賢一 |