場 所:太田市福祉会館
開 催:平成21年11月8日(日)
最優秀句「満天の星に子の夢母の夢」群馬県 川津 清人
(選句について)
全国十九人の選者により決定いたしました。「前橋川柳会」会員の川津清人さんの作品です。
なおこの句は太田市の「さくらロード」に句碑として建立されます。
特撰句
題 | 選 者 | 特 撰 句 | 府県名 | 雅 号 |
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宝 | 今川 乱魚 | パソコンのフォルダの奥にしまう恋 | 栃 木 | 伊藤 緑太 |
日本の宝引き抜く大リーグ | 栃 木 | 川俣 喜猿 | ||
貧乏に耐え抜く術を子に遺す | 栃 木 | 大河原信昭 | ||
高い | 中西 隆雄 | ハードルの位置は無視する絶頂期 | 東 京 | 大野 征子 |
満天の星に子の夢母の夢 | 群 馬 | 川津 清人 | ||
子に還りブランコ高く天を蹴り | 埼 玉 | 篠崎 紀子 | ||
植える | 荻原 柳絮 | 地球儀を甦らせる植樹祭 | 埼 玉 | 願法みつる |
植樹祭会場までの道を掃き | 栃 木 | 朝海 正雄 | ||
花植えて優しくなった父の髭 | 群 馬 | 関口カツ子 | ||
飯 | 西潟賢一郎 | 赤飯の雄叫び鬼も退治する | 埼 玉 | 篠崎 紀子 |
和を以て貴しとするめし茶碗 | 群 馬 | 遠藤しげる | ||
薪で炊く米ふるさとの詩をつづる | 栃 木 | 篠田 東星 | ||
打つ | 田中寿々夢 | 名刹の心しずめるししおどし | 栃 木 | 菊地 可津 |
天と地の狭間で畠を打つ平和 | 東 京 | 小金沢綏子 | ||
壁打ちのテニス五輪の夢があり | 栃 木 | 高橋 稲子 | ||
脇 | 川俣 秀夫 | 両サイド固めてボスの保身術 | 栃 木 | 大河原信昭 |
ふるさとのポーズ案山子と肩を組む | 栃 木 | 篠田 東星 | ||
返り咲く日まで正義は脇に置く | 東 京 | 上村 脩 | ||
強い | てじま晩秋 | 樹氷サンサンと雪ダルマの強気 | 東 京 | 大野 征子 |
王道を歩く倫理にブレはない | 埼 玉 | 篠﨑 紀子 | ||
非凡なる凡人となる覇者になる | 東 京 | 小金沢綏子 | ||
清い | 竹本瓢太郎 | お役所で潔癖症が息切れる | 東 京 | 上村 脩 |
生きてゆく狡さを知らぬオモチャ箱 | 東 京 | 大野 征子 | ||
清貧を甘受魂売らぬ自負 | 埼 玉 | 宮本彩太郎 | ||
山 | 東 西南北 | 山彦にああ青春のあったころ | 栃 木 | 吉本 痩児 |
心ない環境破壊山が病み | 埼 玉 | 丸山しげる | ||
故郷の山は校歌の中に生き | 群 馬 | 川津 清人 | ||
広い | 岡崎 守 | 画用紙に広がる核にない世界 | 埼 玉 | 佐藤美枝子 |
両の手を広げておかあさんが好き | 茨 城 | 岡本 恵 | ||
宇宙から世界平和の種を撒く | 群 馬 | 小野 桂仙 | ||
広い | 大野 風柳 | みんなみんな地球の子ですこんにちは | 長 野 | 上條 風子 |
木を一本植えて広さを考える | 岡 山 | 福力 明良 | ||
もう少し広いところで話そうよ | 滋 賀 | 小梶 忠雄 | ||
広い | 西來 みわ | 子等は寝たチョット宇宙へ出掛けます | 栃 木 | 大島 仁章 |
原っぱの真ん中に来た汽車ぽっぽ | 福 岡 | 中村 安重 | ||
旅鞄世界の風を抱いてくる | 栃 木 | 篠田 東星 | ||
広い | 河内 天笑 | 漢検の国にはびこるカタカナ語 | 東 京 | 近藤 辰春 |
青空へわたくしごとが恥ずかしい | 宮 城 | 伊藤 我流 | ||
自分には寛大になる酒の量 | 群 馬 | 桐生 静子 | ||
広い | 礒野いさむ | 大空に大器晩成まだ信じ | 茨 城 | 加藤 権悟 |
ふと我を無欲にさせた広い空 | 愛 媛 | 佐竹 貴美 | ||
大仏の胸の広さが慈悲を呼び | 東 京 | 佐藤 晴江 | ||
広い | 本田 智彦 | 底なしの懐持っている器 | 大 阪 | 土田 欣之 |
広すぎる愛疑ってみたくなる | 栃 木 | 手塚 貴子 | ||
長城に立ち読み返す三国志 | 栃 木 | 吉本 痩児 | ||
広い | 平山 繁夫 | 父の背に今は凪いでる海を見る | 茨 城 | 佐瀬 貴子 |
地球の一点父の踏み絵は動かない | 愛 媛 | 月原つくし | ||
まっしろな手帳は私の銀河 | 三 重 | 松嶌 聖一 | ||
広い | 平田 朝子 | ジーパンの足がすくんだ大広間 | 広 島 | 藤井 幸子 |
それにしても基地がとてつもなく広い | 和歌山 | 三宅 保州 | ||
尋ね人世間の広さ思い知る | 長 崎 | 才木 八郎 |