第10回「太平記の里」全国川柳大会

場 所:太田市民会館
開 催:平成12年12月 3日(日)

最優秀句「にんげんでいたい喜劇が終わらない」東京県 小金沢綏子

(選句について)
当日参加の一部及び郵送投句による二部の中から特撰句として選ばれたものより、更に両部の選者によって最終的に選ばれたものです。
なおこの句は太田市丸山町の「さくらロード」に句碑として建立されます。

特撰句

選 者特 撰 句府県名雅 号
顔触れ今川 乱魚楽しくてこの顔ぶれの中にいる栃 木赤羽 俊枝
パネリストたちのトークが夢を売る栃 木松岡 葉路
手心川俣 喜猿息を吹きかける拳固で痛くない栃 木金子 花泉
神の手にあとは任そう司直の手栃 木鈴木 久樽
緊張竹本瓢太郎秒読みに勝つ神経が針になる栃 木金子 花泉
脱サラの日から綱渡りが続く東 京齊藤由紀子
欲張り荻原 柳絮もういいと言う歳もなく生き続け栃 木阿部喜一郎
食べるだけ食べて痩せたい娘の悩み埼 玉花道 歌子
楽しい羽田 桐柳呼び捨てて酌める男の酒がある東 京齊藤由紀子
日本の冬をわいわい鍋の湯気栃 木三上 博史
滑らか田中寿々夢日本の美にかな文字の滑らかさ群 馬川津 清人
ライバルを超す軽やかな風の乗る東 京内田 昌波
さわやか太田紀伊子北風に向かい野菊の凜といる千 葉田制 圀彦
爽やかに旅がしたくて馴れた靴群 馬鈴木 貞夫
てじま晩秋古里の風土に還る遺伝子だ東 京齊藤由紀子
さあ友よ窓はいつでも開けてある埼 玉深町 金鳥
明るい木村伊須夫トンネルを抜けて明るい顔になる和歌山森口 美羽
明るさが見えてジョークも云うナース栃 木浜田 あや
喜劇斎藤 大雄犬だとは思わぬ犬とくらす日々群 馬矢島 とし
黒枠でかこむ写真の笑みを選る群 馬松元 治男
喜劇関  水華花は散るどう演じても死が怖い岩 手野口 一滴
哀歓の喜劇でしょうか微笑仏宮 崎棧  舜吉
喜劇大野 風柳究極の喜劇無言で飯を食う埼 玉鎌田てる子
筆順の通りに生きて喜劇です栃 木柴田  爽
喜劇加藤 翠谷お薬を飲んで元気に病んでいる埼 玉斉藤 余生
笑えない喜劇で自分史を飾る群 馬荻原非茶子
喜劇橘高 薫風百歳といのちの喜劇うまくなる千 葉長尾 美和
わたしではないと思っている喜劇滋 賀小梶 忠雄
喜劇礒野いさむ身に覚えあって喜劇を笑えない山 口安平次弘道
八人生んで母は喜劇を演じ切る宮 城大塚 徳子
喜劇山本 翠公特訓をしたのかお見事な土下座富 山新畑ひろし
知らぬのは社長ばかりと言う喜劇兵 庫射場 昭一
喜劇小松原爽介最大の喜劇盛大なる拍手栃 木福田一二三
にんげんでいたい喜劇が終わらない東 京小金沢綏子
喜劇吉岡 龍城喜劇とは隣り合せの蜘蛛の糸神奈川飯田サイコ
人生が喜劇に見えてから気楽静 岡吉野 信子