目 次
1.写真名鑑は宝物 小島蘭幸
2.私の一句
3.全日本川柳大会受賞句
4.国民文化祭文芸大会受賞句
5.全日本川柳誌上大会受賞句
6.名鑑参加人員
7.全日本柳人写真名鑑
8.名鑑索引
9.加盟柳社名簿
10.あとがき
写真名鑑は宝物
今、私の手元に二冊の写真名鑑があります。一冊は平成五年版、もう一冊は平成二十五年版です。全日本柳人写真名鑑は、平成四年六月三日、社団法人全日本川柳協会の設立を記念して平成五年に発刊されました。以来五年ごとに発刊していますので、本年度で六冊目となります。 日本川柳協会は、昭和四十九年十二月に片山雲雀を理事長として創立出発しています。昭和五十二年に第一回の全日本川柳大会を東京で開催しています。
社団法人全日本川柳協会の初代会長は仲川たけしです。仲川たけしは、名鑑発刊を祝すと題して次のように書いておられます。「社団法人全日本川柳協会の設立を記念して、川柳界の全貌と活躍中の川柳人の名鑑並びにその代表句を合わせて編集致し、発刊することになりました。これは川柳指導者の合同句集とも言えるもので、社会に、川柳とはこのような文芸であると言うことを示すものでもあり、川柳研究の指導とも言うべきものでございます。」……
平成五年、私は四十五歳でした。中学一年生の長女と、小学五年生の二女と一緒に参加しています。応募した作品を改めて読んでみますと、働き盛りだった当時の私が鮮やかに甦ります。竹原川柳会会員の皆さまも多く参加していて、「川柳年鑑が届きました、私の宝物です」と電話やお便りをいただいたことも懐かしい思い出です。
平成二十五年版では、会長の大野風柳は、次代に引き継ぐ写真名鑑と題して次のように書いておられます。……「さて、これから五年後の写真名鑑を考えますと、どうしても若い人たちにこの川柳から得た喜びや感動を伝えなければなりません。これは今、川柳に関わっている人たちの共通した大きな責任ではないでしょうか。江戸時代から二五〇余年、引き継がれて来た、この川柳が持つ喜びを次の時代の人たちに引き渡してゆかねばならない責任を感じております。」……
平成二十五年、私は六十五歳でした。初孫が生まれた時の作品、麻生路郎先生の文学碑を訪れた時の作品が掲載されています。私は今年、七十歳になります。孫は五人です。若い頃、孫の句は絶対に作らないと思っていたのに……不思議です。
ここまで書いて、今、私が一番願っていることは、一人でも多くの方に川柳の楽しさを知っていただきたいということです。私は高校生の頃から各地の句会大会に出席しています。初めて広島の大会に出席した時の感激は半世紀経った今でもはっきりと覚えています。川柳は楽しいです、深いです。この楽しさをどこの会にも属さず、一人で川柳を投稿している多くの人たちに、まず入会していただき、句会大会に誘って欲しいのです。今年の六月十日に第42回全日本川柳2018年熊本大会が開催されます。
最後になりましたが、平成三十年版全日本柳人写真名鑑に参加された皆さまに、そして編集・発刊にご協力いただいた皆さまに厚く御礼申し上げます。