全日本柳人写真名鑑 平成十五年版

目 次

1.あいさつ 吉岡龍城
2.私の一句
3.全日本川柳大会受賞句
4.国民文化祭文芸大会受賞句
5.全日本川柳誌上大会受賞句
6.名鑑参加人員
7.全日本柳人写真名鑑
8.名鑑索引
9.加盟柳社名簿
10.あとがき

全日本柳人写真名鑑 平成十五年版
社団法人全日本川柳協会・編
平成15年 4月 1日発行
A5判 376頁
印刷所 美研アート
定価 4,000円

あいさつ

社団法人全日本川柳協会
会長 吉岡龍城

 日川協が川柳の普及と向上、そして、柳人の交流を目的として、創立以来取り組んできたのは、各県持回り開催の全日本川柳大会であり、今年の香川大会は第二十七回となる。
 昭和五十五年に、全国的な柳派、柳杜を一堂に柳人を集録して、後世に遺そうと、当時の中島生々庵理事長をはじめ、広瀬反省編集委員達が協会の総力を上げて取り組み、編集されたのが第一回の日本川柳人名鑑であった。
 今、その名鑑を見ると、大先輩達の気骨隆隆たる顔や、優しい温顔の人達が並んでいて、改めて感謝したい気持が湧いてくる。中には、現在は二代目のリーダーに代って活躍しておられる御尊父の顔に接するものもあり、また、手描きの白画像も多くて楽しく見ることができる。

いつ死ぬかだれも知らないから楽し

 この句は、山田良行元理事長が第一回の名に残された作品であり、何と皮肉なことかと思った。現在、全日本でリーダーとして活躍中の柳人達の希望に満ちた若々しくて頼もしい顔もあり、今と比較して面白く見ることができた。
 この名鑑は、五年毎に出版されて五回目となるが、今回は特に、日川協の法人化や運営の堅実化と発展に尽力された仲川たけし会長の退任を記念した、仲川年度締めくくりの名鑑でもある。第一回の名鑑に中島元理事長のことばとして、「現在、活躍中の指導的な立場の柳人を網羅することができて感に耐えず、後世に遺す資と確信する」とある。確かに後世への伝統をつくり、全日本の川柳発展と柳人自身の成長の記録であると思う。
 また、この名鑑は、日川協の川柳学園同窓会の記念アルバムであり、五年毎の新旧の移り変わりの歴史でもある。今後も、より完全な名鑑の達成を目指して継続されていくことを希う。今回、経済不況下に、ご参加ご協力を戴いた柳友の方たちに心より感謝申し上げたい。