目 次
1.序 文 藤島茶六
2.秀 句 赤松喜美子他 99人
3.準秀句 浅田扇啄坊他199人
4.秀句・準秀句選出要綱
5.作家受賞者およびその作品
6.作家賞選考経過
7.秀句選者、作家賞選考委員作品
8.応募作家一人一句集 饗場とみ他896人
9.あとがき 山田良行
10.あとがき 広瀬反省
序文 川柳への新布石
日本川柳協会の一大事業として企画した日本川柳集句集の第一巻が、茲許刊行をみるに至ったのは偏に全国柳友各位御支援の賜と、先ず以て心から御礼申し上げたい。
先に発刊された日本川柳人名鑑は、自選句を集録したもので、全国柳界の俯瞰図として柳界発展と交流の役割りを果たしたが、今回のこの秀句集は、流派、柳社を問わず、全国から選ばれた十五名の選者を五ブロックに分けて構成、公募した中から厳選の上選出した作品なので、今日の川柳の代表句としての集大成であると自負しているものである。
特に先頃より「現代川柳を教科書の中へとり入れよう」との運動が、全国より澎湃として起りつつある時、その目安ともなるべき本著の刊行は、誠に時宜を得た意義深いものがあると確信している。更にまた本著の作品群より、昭和の「柳多留」が編まれるとしたら本著刊行の意義は正に画期的であり、一層の喜びを感じる次第である。そして今後毎年巻を追って刊行することにしているので、引続いて後世に残る真価ある作品を寄せて頂きたいと願うものである。
第一回秀句集刊行の御挨拶に当たり、御支援の全国柳友のみなさんに重ねて御礼を申上げる次第である。
昭和五十七年十一月
日本川柳協会 理事長 藤島茶六