場 所:太田市福祉会館
開 催:平成13年12月 2日(日)
最優秀句「宝物探しはしない蟻の列」福島県 渡邉 滿洲
(選句について)
当日参加の一部及び郵送投句による二部の中から特撰句として選ばれたものより、更に両部の選者によって最終的に選ばれたものです。
なおこの句は太田市丸山町の「さくらロード」に句碑として建立されます。
大会功労賞「柏手を打てば達磨も朝の顔」群馬県 荻原 柳絮
「太平記の里」全国川柳大会を開催するに当たりご尽力を戴いた荻原柳絮氏の功労を讃えて太田市丸山町の「さくらロード」に句碑を建立しました。
特撰句
題 | 選 者 | 特 撰 句 | 府県名 | 雅 号 |
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開く | 今川 乱魚 | やっと来た手紙にチュウをして開ける | 栃 木 | 橋本紀久子 |
大衆の叫び開かずの戸を開ける | 埼 玉 | 深町 金鳥 | ||
逃げる | 川俣 喜猿 | いつ迄も帰らない鳥待つ冬日 | 茨 城 | 山口 幸 |
月へでも逃げて見せます影二つ | 群 馬 | 木村 篤 | ||
平然 | 竹本瓢太郎 | 喝采の中で明日の風を読む | 埼 玉 | 斉藤 余生 |
王道をあるく雑音気にしない | 東 京 | 内田 昌波 | ||
掌 | 荻原 柳絮 | 腰掛けて見たい如来のたなごころ | 群 馬 | 坂本 柳慈 |
掌の荒れ現役でいる誇り | 東 京 | 井上 文子 | ||
心 | 羽田 桐柳 | 心まで貧しくはない母子家庭 | 埼 玉 | 野村 秋花 |
母となる日から心に港持つ | 東 京 | 小金沢綏子 | ||
澁い | 田中寿々夢 | 舌先に藍の生命を知る澁味 | 栃 木 | 金子 花泉 |
花活けて壷の澁さが蘇る | 栃 木 | 柳 慶子 | ||
マンネリ | 太田紀伊子 | 磨かれた靴はまっすぐ駅へ向き | 群 馬 | 関口カツ子 |
ITは知らぬが自動車は動く | 栃 木 | 福田一二三 | ||
掘る | てじま晩秋 | 自分史を掘った名刺に穴がある | 和歌山 | 森口 美羽 |
六法の抜け道を掘る象の鼻 | 東 京 | 宇都 幸子 | ||
暴走 | 木村伊須夫 | 自爆テロアラーの神は目をつぶり | 栃 木 | 篠原あきら |
暴走の子へ見落としていたサイン | 栃 木 | 川俣 秀夫 | ||
探す | 斎藤 大雄 | 擂り鉢の底から探す亡母の味 | 福 岡 | 小池 一恵 |
地球へのやさしさ探すリサイクル | 山 口 | 伏谷 節代 | ||
探す | 関 水華 | 日本を探す片カナ語の中で | 北海道 | 朝倉 正春 |
宝物探しはしない蟻の列 | 福 島 | 渡邉 滿洲 | ||
探す | 大野 風柳 | かくれんぼ誰も探しに来てくれず | 東 京 | 仲沢 ちね |
合鍵はうどんを食べてから探す | 徳 島 | 小川 斐山 | ||
探す | 橘高 薫風 | 日本を探す片カナ語の中で | 北海道 | 朝倉 正春 |
探してた愛コスモスの駅に有り | 福 島 | 野木 尋子 | ||
探す | 礒野いさむ | 生涯を探し尽した風の道 | 埼 玉 | 松村総七郎 |
ひたむきに善意を探す白い杖 | 大 阪 | 岡 良三 | ||
探す | 山本 翠公 | コンタクトやっと見付けた花の上 | 群 馬 | 坂本 柳慈 |
小袖出し開けては亡母の声探す | 福 岡 | 森園かな女 | ||
探す | 小松原爽介 | 落日へ立つ位置坐る位置探す | 兵 庫 | 石田 朋子 |
ITは知らぬが自動車は動く | 栃 木 | 福田一二三 | ||
探す | 吉岡 龍城 | 幸せを探す遊びがうまくなり | 茨 城 | 岡本 恵 |
日本を探す片カナ語の中で | 北海道 | 朝倉 正春 | ||
探す | 西來 みわ | 竜宮の扉が見つかるまで潜る | 岡 山 | 福力 明良 |
米粒を探して母の背が丸い | 兵 庫 | 桶爪 貞一 |