場 所:太田市福祉会館
開 催:平成15年11月30日(日)
最優秀句「叱らない父は時代を堪えてる」群馬県 木下けん太
(選句について)
当日参加の一部及び郵送投句による二部の中から特撰句として選ばれたものより、更に両部の選者によって最終的に選ばれたものです。
なおこの句は太田市の「さくらロード」に句碑として建立されます。
特撰句
題 | 選 者 | 特 撰 句 | 府県名 | 雅 号 |
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好き勝手 | 今川 乱魚 | 中吊りの見出し乱世を煽りたて | 群 馬 | 黒崎 和夫 |
若者の何でも有りに黙す街 | 埼 玉 | 亀井 哲 | ||
人間 | 川俣 喜猿 | 人生の苦労皺にも無駄がない | 栃 木 | 高橋 正子 |
人間がいるから青い空と海 | 栃 木 | 三上 博史 | ||
登る | 竹本瓢太郎 | 頂点を極めて自負を磨ぎなおす | 栃 木 | 金子 花泉 |
頂点でピエロの仮面脱ぎ捨てる | 埼 玉 | 國嶋 武 | ||
秘密 | 荻原 柳絮 | 秘密などそ知らぬ顔のシュレッダー | 茨 城 | 照沼 智 |
密約が確かにあった回顧録 | 埼 玉 | 丸山 不染 | ||
途中 | 成田 孤舟 | 逆風を味方に父は折り返す | 埼 玉 | 松岡恵美子 |
人生の迷路で鍵を見失う | 埼 玉 | 梶野 正二 | ||
リンゴ | 田中寿々夢 | 沈黙のリンゴ絆を切りたがる | 埼 玉 | 相良 博鳳 |
咀嚼するリンゴは戦後史の白書 | 埼 玉 | 深町 金鳥 | ||
子供 | 太田紀伊子 | ゲーム機に子が魂を置き忘れ | 東 京 | 加賀谷三帆 |
宝物ばかりが溜まる子供部屋 | 埼 玉 | 深町 金鳥 | ||
荷物 | てじま晩秋 | 荷を軽くしたい寓話に操られ | 千 葉 | 福島 久子 |
九条はお荷物ですか派兵論 | 東 京 | 齊藤由紀子 | ||
世話 | 羽田 桐柳 | 玄関に世話好きな人の靴 | 青 森 | 岡本かくら |
介護者の心通った日の笑顔 | 栃 木 | 中西 隆雄 | ||
叱る | 小松原爽介 | 叱っても泣いてもくれる風が好き | 岡 山 | 白神 晋市 |
よく叱られたみんなお腹がへっていた | 福 岡 | 神谷 幸恵 | ||
叱る | 斎藤 大雄 | 飲みたくない薬を零す老母叱る | 福 岡 | 橋本 千華 |
啜り泣く納屋を叩いた握りめし | 神奈川 | 松方 尚義 | ||
叱る | 吉岡 龍城 | もったいないと神や佛の叱る声 | 茨 城 | 山口 幸 |
叱られてだれかが詫びる子沢山 | 広 島 | 森田 文 | ||
叱る | 大野 風柳 | 百歳の母が見事に子を叱る | 兵 庫 | 大森 一甲 |
よく叱られたみんなお腹がへっていた | 福 岡 | 神谷 幸恵 | ||
叱る | 山本 翠公 | 叱られた日は穏やかな母の海 | 奈 良 | 野田てるお |
バックミラーにときどき亡母がきて叱る | 北海道 | 高橋 双葉 | ||
叱る | 西來 みわ | 叱る是非おもちゃ売り場に落ちている | 岩 手 | 野口 一滴 |
叱られるために輪になるユニフォーム | 栃 木 | 福田 恒産 | ||
叱る | 橘高 薫風 | 叱らない父は時代を堪えてる | 群 馬 | 木下けん太 |
秋空へ叱ってくれた人が逝く | 栃 木 | 斎藤 雅裕 | ||
叱る | 礒野いさむ | 私をしかってくれる座右の書 | 静 岡 | 望月 弘 |
始末書で叱る社長の思いやり | 北海道 | 大橋 政良 |