場 所:太田市福祉会館
開 催:平成26年11月 9日(日)
最優秀句「幸せを呼べば谺が跳ねて来る」埼玉県 木崎 栄昇
(選句について)
全国十六人の選者により決定いたしました。
なおこの句は太田市の「さくらロード」に句碑として建立されます。
特撰句
題 | 選 者 | 特 撰 句 | 府県名 | 雅 号 |
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谷 | 田中寿々夢 | 青空を孤独に仕切るビルの谷 | 群 馬 | 黒崎 和夫 |
軸足を鍛えて谷を這い上がる | 東 京 | 上村 脩 | ||
貧困の谷間でテロが発芽する | 群 馬 | 三村 悦子 | ||
意図 | 篠﨑 紀子 | 糸紡ぐそんな思いで子を育て | 群 馬 | 後藤 博子 |
突然の沈黙真意図りかね | 群 馬 | 亀山夕樹子 | ||
ワンマンの思惑を読む腹話術 | 東 京 | 上村 脩 | ||
返事 | 荻原美和子 | 幸せを呼べば谺が跳ねて来る | 埼 玉 | 木崎 栄昇 |
アンテナが錆びついている生返事 | 埼 玉 | 梶野 政子 | ||
夫婦して阿吽の空を描いている | 群 馬 | 岩井いち子 | ||
粋 | 竹田 光柳 | 江戸の粋タワーが纏うダイオード | 群 馬 | 宮崎 一子 |
大枚の寄付へ身元を明かさない | 栃 木 | 三浦千さと | ||
ITのカリスマ未来図をまとう | 埼 玉 | 國嶋 武 | ||
奇人 | 川俣 秀夫 | そういえばあなた一人が目立ってた | 栃 木 | 福田 英子 |
下手物を集めてゴミの中に住み | 栃 木 | 久保田昭枝 | ||
芸術家脳細胞に虫がいる | 埼 玉 | 國嶋 武 | ||
望み | てじま晩秋 | 蒼天を平泳ぎする蚊でいたい | 埼 玉 | 戸田美佐緒 |
最後の晩さん卵かけご飯です | 群 馬 | 後藤 博子 | ||
青春のドラを聴きたい両の耳 | 群 馬 | 三村 悦子 | ||
坂 | 竹本瓢太郎 | 弾んでる景色広がる上り坂 | 埼 玉 | 若月 葉 |
終焉へ加速度がつく老いの坂 | 埼 玉 | 上田 健太 | ||
夫婦坂紆余曲折が埋めてある | 群 馬 | 廣田 悦子 | ||
解く | 東 西南北 | 帯を解くシーンになるとコマーシャル | 埼 玉 | 川田ようじ |
謎解きをすると虚しい恋になる | 埼 玉 | 織田 和子 | ||
読み解けば合点のいく点と点 | 群 馬 | 宮崎 一子 | ||
黒 | 岡崎 守 | 議事堂は黒絨緞が似合いそう | 熊 本 | 太田玉流川 |
全ページ真っ黒過労死の手帳 | 福 岡 | 楠根はるえ | ||
飽食の街のカラスに羽根がない | 兵 庫 | 石田 竜 | ||
黒 | 本田 智彦 | 古代史を語る木簡字は消えず | 群 馬 | 田部井呑柳 |
たっぷりと和尚世相を斬る一字 | 神奈川 | 秋山 了三 | ||
黒い霧晴れて業績日の目みる | 徳 島 | 尾形マツ子 | ||
黒 | 大野 風柳 | 黒だけが知ってる黒があるのです | 佐 賀 | 真島久美子 |
黒塗りの黒は自惚れ過ぎている | 石 川 | 藤村 容子 | ||
色すべて吸い込んでいる深い黒 | 東 京 | 和瀬田洋子 | ||
黒 | 平田 朝子 | あいまいな黒で主文を差し戻す | 熊 本 | 安永 理石 |
疑えば黒はどんどん黒くなる | 富 山 | 有澤 嘉晃 | ||
黒潮も原発沖で蛇行する | 岩 手 | 平 裕一 | ||
黒 | 津田 暹 | 何時の世も変わらぬ雛の黒い髪 | 群 馬 | 落合 清子 |
再稼働ブラックジョークかもしれぬ | 長 野 | 花岡由紀子 | ||
墨をする匂い心が正座する | 山 形 | 相田みちる | ||
黒 | 平山 繁夫 | 黒という感情線の負けている | 茨 城 | 樫村 日華 |
裏切りの爪まで黒い手を洗う | 青 森 | 石澤はる子 | ||
島の悲史黒く包んだ椿の実 | 新 潟 | 会田ひとし | ||
黒 | 小島 蘭幸 | 定年へ妻が黒衣を脱ぎました | 栃 木 | 刑部 安夫 |
白黒の映画に重みある昭和 | 群 馬 | 須藤 智義 | ||
夕焼けこやけ父は黒子のまま果てる | 奈 良 | 田中 秀坊 | ||
黒 | 森中惠美子 | 黒塗りの黒は自惚れ過ぎている | 石 川 | 藤村 容子 |
黒に黒足して男を作りあげ | 東 京 | 柳瀬 容こ | ||
ほんとうの寒さ喪服を脱いでから | 滋 賀 | 加藤 利子 |